060106

休戦解除
 ネパール共産党毛沢東主義派(マオイスト)は、9月3日から一方的にはじめた国軍との停戦を、昨12月に1ヶ月間延長の後、1月4日に解除しました。ポカラその他で小規模の爆発物の事件を引き起こして、「活動開始のメッセージ」を国民に知らしめました。この間の延長がどのような意味があったのかわかりにくいのですが、2月8日に「現国王政権」が実施する地方都市選挙のボイコットを、「旧政党連合勢力」と共闘していくための「地均し」の時間稼ぎであったのかもしれません。しかし、共闘にはなりませんでした。

 マオイストは上記選挙の妨害のために、ネパール全土を対象としたゼネラルストライキを実施します。その規模は比較的大きいものですが、この程度は過去にもあったと記憶しております。国民がどれほど忠実に従うか、それはわかりません。前例では、開始後2日間程度がまもられておりました。国王政権はこれに対して、強行に抗議・非難するとともに、国民に「選挙実施に協力するよう」、国王自ら地方都市に乗り込んで訴えています。

 現国王政権はこの「地方都市選挙を踏み台としている」と指摘するネパール人も少なくありません。この後に控えている「国会下院議員選挙」の前哨戦であることを国民は承知です。国王はこの選挙がどのような事態になるか(何が起こるか)「それによって本丸の対策を推し量ろうとしているのではないか」と推測されます。

 ネパールはファミリーの国です。種族・家族で生きています。ファミリーの絆は肉親の「理屈のない信頼関係」が基本ですが、もう一つお金に係わる信頼関係もあるのです。こちらのほうが求心力は強いかもしれません。「お金があってこそ」ファミリーなのです。各政党をあたかも「大きなファミリー」とネパール人は捉えます。だから、主義・主張の信頼もさることながら、お金の信頼もそこになければなりません。デモの動員も投票も「お金しだい」といえそうです。「これがあってこそ」強い政党といえるのかもしれません。どこぞの国ではお金は見えないようにしてしまいますが、ネパールのみならず南アジア諸国では見えてしまいます。見せたほうが効果はあるといっても過言ではありません。

 この地方選挙は現国王政権の「一人相撲」となりますので、お金の選挙にはなりません(どうでしょうか?)。軍管理、警察管理の選挙です。お金なしの信頼関係だけで「頑張りましょう」ということでしょう。すなわち、投票率の勝負です。それは、そのまま国王支持の数字です。だから国王自ら遊説を怠らないのかもしれません。(1/6)