050705

 大手旅行社が募集を再開
 JTBの「旅行案内」の冊子が届きました。たくさんの海外旅行の案内の中に「ネパール旅行案内」があるのをみつけました。まだ先の10月、11月、12月のカトマンズ、ナガルコット、ポカラ等の『ヒマラヤ遠望の旅』の案内です。久しぶりのことでした。  

 先にも記しましたが、いまだ、ネパールは観光国とはいえません。1年間の旅行者の総数は20万人しかありません。そのうち日本人のお客さんはおよそ一割、たった1万数千人です。年間の日本人の海外旅行者の総数がおよそ1700万人といわれていますので、1700分の2、つまり0.11パーセントがネパールにおいでになるお客さんです。この数字によれば、ネパールはもっとも日本人に縁のない国の一つといってもいいでしょう。諸外国からの旅行者についても同様です。いうまでもなく、ネパールの観光業はきわめて零細です。

 けっして多いとはいえないネパール旅行者が1996年をピークに年々減少し、さらに本年2月の政変によって急激に減りました。「非常事態宣言」が3ヶ月間続いたことによって、個人旅行者が敬遠したこと、大手旅行会社が募集を見合わせたことによるといってもよいでしょう。  

 ネパール広しといえどもお客さんを受け入れられる地域はほんのわずかにすぎません。つまり、「ヒマラヤ・トレッキング」では「エベレスト周辺」、「アンナプルナ周辺」、そして「文化遺産」ではカトマンズ盆地の「三つの街」に限られるといってもいいでしょう。これらはすべて空港がある地域です。エベレストは「ルクラ空港」、アンナプルナは「ポカラ空港」および「ジョムソン空港」をもっており旅行の便の極めてよいところです。  

 旅行者を少なくしたネパール固有の問題はマオイストの武力闘争が各地で展開されたことです。つまり内戦(シビル・ウオー)です。しかし、2月以降、彼らの闘争も沈静化してきたと分析されていますが、上記の空港周辺地域についてはもとより問題のない地域であったばかりでなく、ネパール当局も国軍を早くから配置して、旅行者の安全に気を配っていた地域でした。ルクラ、ジョムソンでは今日まで旅行者のみならず住人の安全に不都合があったことは皆無です。これまでにも天候以外の理由で欠航はありませんでした。  

 ネパールはいまや雨季。欧米の旅行者はわずかですが、インド人の旅行者は例年に比して極めて増えているとのことです。インドは猛暑、それを避けての涼しいネパールのヒンドゥ教の聖地巡りに、高級バスを仕立てた贅沢な旅行が人気だそうです。隣国インドにはネパール情報は直に伝わります。JTBのように半年後まで待てないということでしょうか。

 JTBが動き出せば大手旅行会社も右にならってくれることでしょう。ネパール国民はこの雨期明けの秋のシーズンに特別大きな望みをかけています。